管理職のあなたが「かまってちゃん」と関わる理由
もし、あなたの身近に「かまってちゃん」と呼びたくなるようなスタッフがいるとしたら、あなたはどう関わっていますか?
- 何かあるたびに不満を訴えてくる
- 周囲の反応を過剰に気にする
- 話を聞くと長い
- 放っておくと拗ねる
- 構うと、さらに要求が増える
正直、管理職にとっては時間もエネルギーも奪われる存在です。
スケールサーフィンを使った関わりは有効だと分かっていても、こうしたタイプと向き合うのは、簡単ではありません。

スケールサーフィンは「楽な技術」ではない
前述してきた通り、スケールサーフィンは「魔法の会話術」ではありません。
- 相手の視座までチャンクダウンして降りていく
- 共通のテーマ・価値までチャンクアップする
- そこから、また相手が動けるところまでチャンクダウンする
これを何度も、何度も繰り返します。
当然、時間もかかります。精神的にも消耗します。
特に「かまってちゃん」タイプは、
- 自分の視座・自分のポジションに留まり続けようとする
- いったんチャンクアップしても、すぐ元の位置に戻る
- あるいは、強引に相手を自分の視座へ引きずり下ろそうとする
そんな特徴を持っています。
だからこそ、多くの管理職が途中で疲れ果てます。
それでも関わるかどうかは、あなたが決める
ここで、はっきりさせておきたいことがあります。
かまってちゃんにどう関わるかは、「この先もこの部署で一緒にやっていきたいかどうか」で決まります。
感情論ではありません。
優しさの問題でもありません。
戦略の話です。
「この先もいてほしい」と思うなら
- 手がかかる
- 面倒
- 時間も労力も必要
それでも、
- 良いところがある
- 伸びる可能性がある
- 今の職場に必要な人材だ
そう思うなら、選択肢は一つです。
徹底的に時間と労力を使う。
- 何度もチャンクダウンする
- 何度もチャンクアップする
- 面談も1回では足りない
- 回数も必要
- 正直、とても手がかかる
それでも、人は必ず変わります。
良い関わりができれば、時間はかかっても、必ず成長します。
だからこそ、
信じて、信じて、信じ抜いて、関わる
これは、管理職にしかできない仕事です。
「ここにはいらない」と判断するなら
一方で、こう思うこともあるでしょう。
- 何度関わっても変わらない
- 他のスタッフへの影響が大きい
- これ以上のリソース投入は現実的でない
その場合は、その労力と時間を、別の人に使いましょう。
中途半端が一番よくありません。
そして、ここが重要です。
「一度構ってしまう」と、学習が起きます。
- 騒げば構ってもらえる
- 不満を言えば時間を取ってもらえる
この学習が成立すると、行動は強化され、さらにエスカレートします。
だから、
- 構わないと決めたなら、「かまってちゃん行動」には徹底的に付き合わない
- 相手の次元に、安易に降りていかない
これは「無視する」という意味ではありません。
- 業務上の必要なコミュニケーションは普通に行う
- ただし、不適切な行動パターン(騒ぐ、拗ねる、引きずり下ろす)には時間を使わない
- 望ましくない行動を学習させないための、意図的な関わり
スタンスはこうです。
こちらの次元まで上がってくるなら、関わる
上がってこないなら、その行動には付き合わない
これは、本人の成長のためにも必要な対応です。
昭和〜平成初期の教育と、今の違い
これは、昭和〜平成初期の「人がたくさんいた時代」の教育に、少し似ています。
当時の価値観:
- ついて来られる人だけついて来い
- 合わない人は自然淘汰
当時は、それで組織が回っていました。
今の状況:
- 人が足りない
- 多様性がある
- それぞれの背景が違う
だからこそ、スケールサーフィンのようなコーチング的関わりが求められています。
ただし、それは「全員に無条件で時間を使う」という意味ではありません。
まとめ:選ぶのは、管理職の在り方
スケールサーフィンは、誰にでも、いつでも使う技術ではありません。
- 誰に時間を使うのか
- 誰にリソースを割くのか
- どこまで関わるのか
それを決めるのは、管理職としてのあなたの在り方です。
関わると決めたなら、本気で関わる。
関わらないと決めたなら、不適切な行動パターンには付き合わない。
どちらも、立派なマネジメントです。
スケールサーフィンは、人を甘やかす技術でも、人を追い立てる技術でもありません。
人と組織の未来を見据えて、関わり方を選ぶための視点なのです。