ー金額では満たされない理由を、構造で解き明かすー
「お金があれば幸せになれる」
「もっと稼げるようになりたい」
こうした思いを持つことは、とても自然なことです。
実際、お金は生活の不安を減らし、選択肢を広げてくれます。
では、ここで一つ問いを投げかけてみます。

本当に、お金が増えれば人生の質は上がるのでしょうか?
みんな本当は、お金が欲しい?
結論から言えば、ほとんどの人は「お金が欲しい」と思っています。
これは決して悪いことではありません。
お金があれば、
- 生活の不安が減る
- 我慢しなくていい場面が増える
- 家族を守れる
- 自由な選択ができる
こうしたメリットがあるのは事実です。
だから「お金なんていらない」という言葉は、少しきれいごとでもあります。
それでも「お金=幸せ」にならない理由
ではなぜ、お金を手に入れても幸せになれない人がいるのでしょうか。
それは、幸せが「金額」ではなく「感情」で決まるからです。
人生の質は、第1回で書いた通り、
日常で感じている感情の質で決まります。
- 不安
- 不足感
- 焦り
- 比較
- 恐れ
こうした感情が日常を占めていれば、
どれだけお金が増えても、人生の質は上がりません。
実は多くの人は「すでにお金に困っていない」
ここで、少し厳しい話をします。
「お金があれば幸せになれる」と言っている人の多くは、
今この瞬間、生活に本当に困っているわけではありません。
- 明日の食事に困っているわけではない
- 今日寝る場所がないわけではない
- 医療や最低限の生活は確保されている
それでも、
「まだ足りない」
「もっと欲しい」
と感じてしまう。
これは、お金の問題というより、
幸せの感じ方の問題です。
お金が増えると、不安も増える人たち
お金が増えれば安心できる。
そう思われがちですが、現実は逆の場合も少なくありません。
- 失うのが怖くなる
- 減らないか常に気になる
- もっと上を見てしまう
- 周囲との比較が止まらなくなる
結果として、
お金が増えたのに、安心できない
という状態に陥ります。
お金は、その人がもともと持っている感情の癖を
拡大して映し出す鏡のような存在です。

お金が人間関係を歪めることもある
大切な人を守りたくて、安心したくて、お金を求めたはずなのに。
- お金目当てで近づく人が増える
- 感謝と引き換えに期待を背負わされる
- 断った瞬間、関係が壊れる
そんなことも起こり得ます。
お金によって得られる尊敬や重要感は、
とても不安定です。
お金は、あるに越したことはありません。
しかし、幸せへの片道切符ではありません。
お金とは何か?
ここで少し、「お金とは何か」を考えてみましょう。
あなたにとって、お金とは何でしょうか。
安心でしょうか。
自由でしょうか。
それとも、不安の原因でしょうか。
お金は、もともと「交換」だった
昔は、物々交換で生活が成り立っていました。
田舎で暮らしていると、今でも物々交換の文化が残っていることがあります。
- 作った梅干しをもらったから、庭でとれた柿をあげる
- 山菜をたくさんもらったので、調理してお返しする
こうしたやり取りは、今も自然に行われています。
お金は、この物々交換を
より便利にした仕組みとも言えます。
お金は「感謝」の形でもある
もう一つ、とても大切な視点があります。
それは、お金は「感謝の形」でもあるということです。
自分ではできないことをしてもらったとき。
自分でもできるけれど、誰かに手伝ってもらったとき。
私たちは、「ありがとう」の代わりに
お金を渡すことがあります。
つまり、お金は本来、
「感謝」を目に見える形にしたものだったとも言えます。
お金に対する、ゆがんだイメージ
いつの頃からか、人はお金を、
- 汚いもの
- 追い求めるのは下品
- 金持ちは怪しい
そんなイメージで捉えるようになりました。
しかし、お金は「感謝」の代わりです。
稼ぐこと自体は、決して悪いことではありません。
お金は、どうやって手に入るのか
では、お金はどうやって手に入るのでしょうか。
答えは、とてもシンプルです。
- 多くの人から、小さな「感謝」を集める
- 特定の人から、大きな「感謝」をもらう
このどちらかです。
言い換えれば、
- 小口の顧客を多く持つ
- 大口の顧客と深く関わる
という違いにすぎません。

お金は、願っても入ってこない
ここで、とても大切なことを言います。
お金は、欲しいと思っても、願っていても、考えているだけでは
決して入ってきません。
行動して、誰かの役に立ち、感謝されて、
はじめてお金として入ってきます。
お金を稼ぎたいなら、まず必要なのは
感謝される行動をすることです。
感謝の価値は、どこで高まるのか
感謝の価値は、
- 誰にでも真似できないこと
- あまり人がやりたがらないこと
- 危険や責任を伴うこと
こうした要素が加わったときに高まります。
だから多くの人は、
勉強する
練習する
資格を取る
技を磨く
経験を積む
そうやって、自分の価値を高めていきます。
「感謝」という名のお金
もしあなたが、
- 誰かにとって代わりのきかない存在になり
- 安心や価値を提供できるようになったとしたら
「感謝」という名のお金は、自然と入ってきます。
それは、奪うものでも、追いかけるものでもありません。
お金・仕事・リレーションシップの関係
人生の3本柱を思い出してください。
- 仕事:40%
- リレーションシップ:40%
- 使命・貢献:20%
お金を得るためには、基本的には仕事が必要です。

そして、仕事を安定して続けるためには
リレーションシップの充実が欠かせません。
仕事と人間関係が安定すると、
結果としてお金も安定していきます。
逆に、仕事に不満があり、人間関係もギスギスしている状態で、
お金だけ増えても、心は落ち着きません。
「今、幸せを感じられない人」は要注意
もし今、
- いつも何かが足りないと感じる
- 未来ばかり心配している
- 今あるものに満足できない
そんな状態であれば、
お金が増えても、同じ感情を抱え続ける可能性が高いです。
幸せは、
「お金を手にした後に得られるもの」ではなく
「今どう感じているか」の延長線上にあります。
幸せになれる人とは
多くの人は、
お金が幸せの絶対条件ではないことを頭では分かっています。
それでも、
「もっとお金があれば幸せになれるのに」と思ってしまう。
都市伝説的な話ですが、
宝くじに当たった人の多くは、数年以内に破産すると言われています。
もし大金を手にしたとしても、
幸せになれる人はごくわずかです。
その幸せになれる人とは、
すでに今、幸せを感じられる人です。
感情の質が整っている人だけが、
お金を「安心の道具」として使えます。
次回は
お金の不安は、仕事だけでは解決しません。
そして仕事の違和感は、人間関係と深くつながっています。
次回は、人生の40%を占める
「リレーションシップ(人間関係)」に焦点を当てます。
なぜ、人は一人では幸せになれないのか。
なぜ、関係が崩れると人生全体が重くなるのか。
人生がしんどい本当の理由を、構造から見ていきます。
📖 連載記事一覧
- 第1回|人生の質とは何か
人生は「何が起きたか」ではなく「どう感じているか」で決まる - 第2回|仕事との向き合い方
人生の40%を「こなすだけ」で使わないという選択 - 第3回|お金の正体と付き合い方
金額では満たされない理由を、構造で解き明かす - 第4回|リレーションシップとは何か
人間関係が人生に与える影響を、低く見積もっていないか - 第5回|男性脳・女性脳とエネルギー
分かり合えない男女の宿命 - 第6回|倦怠期という成熟のサイン
関係が壊れる前に知っておくべきこと
必要なところから、
気になった回から、
読んでみてください。
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