アンガーマネージメント(怒りの源編)

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 今回は、勇気を持って直接質問してくれた、A子さん(仮名)の悩みを解決していこうと思います。

 アンガーマネジメントという研修を今まで1回でも受けたことある人はどれぐらいいるでしょうか?
 意外と多く開催されているので、1回ぐらいは受けたことある人は多いのではないかと思います。  
 そこでもう一つの疑問、アンガーマネジメント研修を受けて、怒りのコントロールできた方いますか?

 僕自身、アンガーマネジメントとタイトルの研修を過去に2回ぐらい受けましたが、どちらもほぼ同じ内容で、実生活ではあまり役立たない内容だったと記憶しております。
 僕は、今でこそ温厚そうと言われていますが、若かりし頃は正義感に溢れ、怒りの閾値はかなり低かったと思います。わめき散らすなんて事はなかったですが、内なる怒りは常にメラメラしてました(笑)

 そんな僕が、怒りをコントロールできるようになった、僕がオススメするアンガーマネジメントを今回はご紹介していきます。
 まず最初に、皆さんの多くが抱いている誤解を解きたいと思います。

「怒り」の感情を悪だと、ダメなことだと思いってません?
怒らない状態がずっと続くことが、幸せだと思ってません?

 僕は、「怒り」の感情はとても大切だと思っています。「怒り」という感情自体は、とてもエネルギーが必要で、怒りが多い人はエネルギッシュな人とも言えると思います。

そもそも、「怒り」とは何か?

「怒り」はどういう時に起こるのでしょうか?

皆さんちょっと考えてみてください。

 あなたが最近怒った事はなんですか?
 それはなぜ怒ったのでしょうか?

怒りとは、誰かが「ルール」を破ったときに発生します!

なんでこんな当たり前のことができないの!!!
私が今話してるのに遮らないで!!!
こんなとこにこんなもの置くか普通!!!

あらあら、かなり怒ってますね(笑)

では、この「ルール」とは何ですか?

憲法?法律?条例?規約?規則?文化?習慣?

実はその「ルール」とは、あなたの「マイルール」です!

 日本人はおおよそ同じ人種、同じ文化、同じ教育体制で育っているので、同じような習慣や考え方などを持っていると言われています。
 それでも親の育て方だったり、受けてきた教育だったり、時代背景だったり、趣味嗜好だったりの影響を受け、各々「マイルール」を持っています。

 これは、ある日とあるコーヒーショップに行った時のエピソードです。
 そこで若い新人店員さんと、高齢おじいさん(客)との注文風景をみてお互いの「マイルール」がぶつかり合ってるなぁって思った瞬間です。

若い新人店員

若い新人店員

ご注文はお決まりですか?

高齢おじいさん

高齢おじいさん

ホットコーヒー1つ

若い新人店員

若い新人店員

サイズはどういたしましょうか?

高齢おじいさん

高齢おじいさん

M

若い新人店員

若い新人店員

ではトールサイズですね。

高齢おじいさん

高齢おじいさん

いや、Mサイズ。普通の大きさのやつあるでしょ。

若い新人店員

若い新人店員

トールサイズですね。

高齢おじいさん

高齢おじいさん

だから違うって言ってるだろ!わけわかんないこと言いやがって!馬鹿にしてるのか!

別の店員

別の店員

お客様すいません。
(実際にカップを並べて)こちらのサイズでいいですか?

高齢おじいさん

高齢おじいさん

おお、それでいいわ。

別の店員

別の店員

ではこちらのサイズのホットコーヒー1つ、他にお食事等・・・・

おわかりいただけましたか?

若い新人店員

若い新人店員

「このジジイ、最初っから言ったサイズで合ってるんじゃねか!大声出して怒って、まさに老害だ!」

高齢おじいさん

高齢おじいさん

「何だあの若造は!人の話を聞かんで、テールかトールか知らんが、わけわかんないこと言いよって、わしを馬鹿扱いしよって!」

二人がこんなことを思っていたかいないかはわかりませんが、

怒りとは私の「マイルール」他人が破ったときに発生します。

 若い店員さんの「マイルール」はお店に行ったらお店のルールに従って注文する。その店にはMサイズはなくトールサイズ、もしくはグランデサイズなど別の呼び方があったようです。それに従って、注文すべき!という「マイルール」があったのかも知れません。
 もしくは、「接客マニュアルに沿って対応すべき、対応しなくてはならない」というマイルールがあったのかも知れません。

 一方、おじいさんの「マイルール」は何だったのでしょうか?
 「お客様は神様?」
 「店の呼び名がどうであれ、客の注文の意図を汲み取って欲しい」
 「客に恥をかかせてはいけない」というようなマイルールがあったのかもしれません。

怒りは私の「マイルール」を他人が破った時に発生する。

この法則がわかったあなたは、アンガーマネージメントをどうするか?

 あなたが選択することはまず、あなたが持っている「マイルール」を手放すか、保持するか。
 保持する場合は、あなたが持っている「マイルール」を開示する。開示できない場合は、そういう状況で自分は怒るということを予め理解し、対応策を決めておく。

 世の中のアンガーマネージメントの多くはこの怒りの源への説明があまりありません。だから、湧き上がる怒りに対して、ただただ対処していかなければいけないのです。でも、もしその湧き上がる怒りそのものがコントロールできるとしたら?、怒り自体が少なくなったら?、怒りへのネガティブな印象が無くなったら、もっとアンガーマネジメントがやりやすくなると思いませんか?

 では次回は、アンガーマネージメントの実践編へ

なかや たかと

なかや たかと

経歴
2007年杏林大学医学部付属病院看護専門学校卒業
2007年4月〜2011年3月杏林大学医学付属病院(救急、整形外科、緩和ケア)
2011年4月〜2015年3月札幌医科大学附属病院(救急)
2015年4月〜信州大学医学部附属病院(救急)

主な資格
正看護師、救急救命士、危険物取扱者乙4
(財)日本ライフセラピスト財団 認定コーチング、カウンセリング、恋愛アドバイザー、目標設定シニアアドバイザー
県DMAT、特定行為研修(術中麻酔管理パッケージ)

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