今日は「スポーツ・トレーニングコーチ」について説明していこうと思います。
コーチングはスポーツ界でももちろん使われています。
スポーツ時における、コーチの役目は練習メニューを決めるとか多岐にわたると思いますが、コーチングという視点でいうと、「モニタリング」と「限界突破」です。
どんなに優れた選手でも、自分のことを正確にモニタリングできる人は意外と少ない。好調の時、また不調の時、フォームが崩れたりしていても、自分ではどうなっているかすぐにはわからない。もちろん、今はかなり映像技術が発達しているので、自分で映像をみて確認するということはあると思います。それでも、コーチが必要な理由は客観的な意見をもらえる点だと思います。
自分では気づかない視点や着眼点で不調の原因、崩れているフォームの部分を指摘してくれると、選手は早く復調することができると思います。なかには不調になって初めてコーチを頼るという方もいますが、本来なら好調の時を知っておいてもらうと、不調になった時に好調の時とどう違うのかがわかるので、より早い解決策がみつかるのではないでしょうか。
これが、モニタリングです。
多くの人が、好調 → 結果が出る → 疲労たまる(怪我をする) → フォームが崩れ出す → 結果が出なくなる → 不調になる → フォームを修正するもしくは休息をとる(怪我を治す) というサイクルになります。
しかし、優れたコーチは、好調 → 結果が出る → 疲労たまる(怪我をする) → フォームが崩れ出す というところで、気付き介入し、修正していきます。そのため、波あれど大きな不調にならず、怪我をさせず、結果を出し続けることができるのです。
だからこそ、日々のコーチの「モニタリング」という役割がとても大切なのです。
次は、「限界突破」です。
人間の脳はおおよそ30%の出力をだすと限界サインがでます。残り70%を残しているにもかかわらず、脳は限界だと判断するのです。
それは、いざという時(サバンナでライオンに襲われたとき)のために、生命を守るための機能です。火事場の馬鹿力というものがあるのは、ピンチの時に普段セーブされている出力が解き放たれて出される力のことなので、この理由が理解できると思います。
ただ、現代社会のおいて、サバンナでライオンに襲えわるというような生命的な危機が突然訪れるということはまずありません。もちろんサバンナで生活している人は別ですが・・・。
ちなみに「馬」などは、100%の出力を出してしまいます。だから時々、競馬などでは出走後に突然死してしまうのです。食うか食われるかの草食動物は、体力を温存して、食べられてしまっては意味がないことを、脳にプログラミングされているのだと思います。
そこで、コーチの出番です。コーチは選手の限界突破させる役割があります。アスリートのトレーニングシーンで、バーベルをあげている選手の横で大声を出して、「あと一回!もう一回!お前なら行ける!頑張れ!ほら!いけ!」などと言っている、コーチを一度は見たことがあるのではないでしょうか?
あれが、限界突破です。選手は、どんなに自分で頑張っても脳が30%程度のところで限界というサインを出してしまいます。しかし、実際にはもっといけるのです。だからコーチは声をかけて、脳の限界というサインに抗いながら、なんとか30%→31%まで出せるように、導くのです。日々これを繰り返すことで、脳のプログラミングが変わり、30%→40%へなど変わることでプロアスリートは自分の極限を広げていくことが可能になるのです。
これはどんなに意志が強くても、気合いがあっても、これは一人ではできません。なぜなら「自分の限界は自分が決める」からです。「もうだめだ。」って思ったところが限界なのです。それを、広げるのはコーチの役割です。決して無理させて怪我をさせるということではなく、まだ余力があるのに、先に脳が限界を伝えてくるので、そこに抗う力をコーチが与えるのです。
スポーツコーチ、トレーニングコーチ時のおけるコーチの役割は、「モニタリング」と「限界突破」です。この役割は、実はスポーツ時に限ったことではありません。
コーチ
実際に、コーチングをする時にもクライアントをモニタリングします。
自信のない姿勢になってきているとか、声のトーンが変わっているなとか、前回と比較したりしてモニタリングの結果をフィードバックしたりします。
また、「限界突破」は人を成長させる意味でも、コーチングでは必要になります。限界突破しなくては、その先の成長や自信は得られないからです。
では次回、成長や自信はどのように得られるのかについて説明していこうと思います