あなたは、自分の価値を正しく受け取れているだろうか

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お金は「感謝の形」なのに、なぜ日本人は苦手になったのか

― 金もうけは汚い、という思想の正体 ―

「お金の話をすると、なんとなく気まずい」
「儲けたいと言うと、どこか後ろめたい」
「金もうけは、あまり良くないことのように感じる」

日本では、お金の話になると、急に空気が変わる。

生きていく上で、お金は誰にとっても必要なものなのに、
なぜここまで苦手意識を持ってしまったのだろうか。

今日は、この「お金への違和感」の正体を、
歴史的背景から紐解いてみたい。

そして最後に、
この価値観から自由になるための具体的なステップもお伝えする。


お金は本来「感謝の形」だった

もともと、お金はとてもシンプルな仕組みだった。

  • 誰かの役に立った
  • 誰かの困りごとを解決した
  • 誰かの時間や労力を軽くした

その「ありがとう」を、
後からでもやり取りできる形にしたものが、お金だ。

つまり本来、お金は
価値提供の結果であり、感謝の代替手段だった。

物々交換の時代、
魚を獲る人と米を作る人は、直接交換していた。

でもそれでは、
「今は魚がいらない」という人には、感謝を伝えられない。

だから、
「後で使える感謝の証」として、お金が生まれた。

お金とは、誰かを助けた証なのだ。

【人生とお金の関係についてはこちらでも解説しています】


「金もうけは汚い」という感覚は、どこから来たのか

それでも、日本人の多くは
「お金を稼ぐこと」に、どこか後ろめたさを感じている。

この感覚は、個人の性格というより、
長い時間をかけて刷り込まれてきた価値観だと考えると、少し見えやすくなる。

ここから先は、
歴史的に確立された定説というわけではない。

ただし、
一つの解釈として非常に腑に落ちる視点を紹介したい。


江戸時代の社会設計という「一つの仮説」

本能寺の変が、支配者層に残した教訓

織田信長が討たれた本能寺の変

この事件は、
次の天下人・徳川家康に、強い教訓を残したと言われている。

徳川家康

徳川家康

「経済力を持つ者は、いずれ脅威になる」

信長は、楽市楽座など商業を重視し、
経済力で戦国を制した人物だった。

その信長が、家臣に裏切られて討たれた。

この事実は、
支配者層に
「財力を持つ者が、権力を覆す可能性がある」
という恐怖を植え付けたと考えられる。


徳川家康の巧妙な価値観設計

そこで徳川家康は、
武力による支配だけでなく、思想による支配を選んだ。

つまり、

財力そのものを「尊敬の対象から外す」

という価値観を、社会に広げた。

その象徴が、士農工商という社会構造だった。

現代の歴史学では、
士農工商は「厳密な身分制度ではなく、職業分類に近い」
という見解もある。

ただ、重要なのは制度そのものではない。

当時の人々が、どう感じていたかだ。

当時、商人は経済的には豊かでも、
社会的には
「金にまみれた存在」として一段低く見られる風潮があった。

これは誰かを貶めるためではなく、
経済力が権力に転じることを防ぐための思想的ブレーキ
だったと考えられる。

商人が尊敬されれば、人々はお金を求めて動き出す。
お金が力を持てば、武士の権威は揺らぐ。

だから、

「お金は大切だが、それを追い求めることは賤しい」

という、矛盾した価値観を社会全体に浸透させた。


なぜこの解釈が重要なのか

この視点で見ると、
現代の日本人の「お金への違和感」が、驚くほどクリアに説明できる。

そして重要なのは、ここだ。

制度が終わっても、価値観だけは人の中に残る。


その価値観は、今も私たちの中にある

江戸幕府は終わった。
明治維新で身分制度もなくなった。
資本主義が導入され、商売は正当な活動になった。

それでも、

  • 「お金の話は下品」
  • 「儲けたいと言うのは浅ましい」
  • 「清貧こそ美徳」

そんな感覚は、
親から子へ、無意識のうちに受け継がれてきた。

だから私たちは、

  • 価値を出しているのに、対価を受け取ることに罪悪感を持つ
  • お金の話になると、急に慎重になる
  • 「お金より大切なものがある」と言いながら、お金に困っている

そんな矛盾を抱えたまま生きている


ここで、話を現代に戻そう

よくある誤解がある。

  • 良いもの=高い
  • 安いもの=質が悪い

でも本当は、こうだ。

ものの価値を決めるのは、売る側ではない。
価値を決めるのは、受け取る側だ。

同じコーヒー一杯でも、

  • 喉が渇いている人には、500円の価値がある
  • コーヒーが苦手な人には、0円の価値しかない
  • 大切な人との時間を過ごす場所としては、5000円の価値がある

価値とは、相対的なものだ。

そして、お金は
その価値を感じた人が、感謝として支払うものだ。


プロとアマチュアの違いは?

ここで、いきなりだが質問だ。

「プロとアマチュアの違いは、何だと思いますか?」

ここでは、
お金が発生する構造という視点から、こう定義したい。

アマチュアは

  • 自己最高作品を作ろうとする
  • 自分が納得できるかを基準にする
  • 「作品」を作る

プロは

  • 需要のあるものを作る
  • 誰のどんな問題を解決するかを考える
  • 「商品」を作る

お金が発生するのは、後者だ。


『有料化=儲けたい』ではない

少し個人的な話をする。

僕は、いつかこのHPやnoteの内容を
有料化するかもしれない

それは、儲けたいからではない。

  • 長く続けるため
  • 時間とエネルギーを注ぎ続けるため
  • クオリティを落とさないため
  • 必要なコストを回収するため

無料で続けて、ある日、
「もう無理です」とやめてしまうより

「私たちがお金を払うから、これからも続けてほしい」

そう言ってもらえるような価値を、
提供し続けるという選択だ。

無料で提供し続けることが、美徳なのではない。
価値を提供し続けることが、僕の責任だ。


お金を受け取るとは、責任を引き受けること

お金を受け取るというのは、
楽になる選択ではない。

  • いい加減なことは書けなくなる
  • 逃げられなくなる
  • 価値を出し続ける責任が生まれる
  • 受け取った人の期待に応え続けなければならない

だからこれは、
金もうけではなく、覚悟であり、僕のレガシーだ。

お金を受け取らないことは、
一見すると清く見える。

でも実は、

「いつでもやめられる自由」を手放していないだけ

かもしれない。

お金を受け取った瞬間、

「この人のために、価値を出し続けなければならない」

という責任が生まれる。

それが怖いから、
無料のままなんとなく続けている人も多い。

でも、本当に価値を届け続けたいなら、
お金を受け取り、責任を引き受けるべきだと思う瞬間がある。


今日から始める、お金との新しい関係

ここまで読んで、

「お金への罪悪感は、もしかしたら刷り込みかもしれない」

そう感じた人もいるかもしれない。

では、どうすれば
この価値観から自由になれるのか?

ステップ1:自分の「お金への感情」を観察する

まずは、自分がお金に対して
どんな感情を持っているか、観察してみよう。

  • 値段交渉する時、どう感じる?
  • 対価を受け取る時、罪悪感はある?
  • お金の話をする時、後ろめたさを感じる?

感情に気づくだけで、
自動的な反応は少し弱まる。


ステップ2:自分が提供している価値を書き出す

あなたが今、
誰にどんな価値を提供しているか、
具体的に書き出してみよう。

  • 仕事で、誰の問題を解決している?
  • 家庭で、誰の時間を軽くしている?
  • 友人関係で、誰の支えになっている?

多くの人は、
自分が提供している価値を過小評価している。

書き出すことで、
「自分は価値を提供している」という事実に気づける。


ステップ3:小さく「対価を受け取る」練習をする

いきなり大きく変える必要はない。

  • 友人に何かを教えた時、「ありがとう」を素直に受け取る
  • 仕事で成果を出した時、正当な評価を求める
  • 誰かの役に立った時、「いえいえ」と否定せず
    「役に立てて嬉しい」と言う

小さな「受け取る」の積み重ねが、
お金を受け取ることへの抵抗を減らしていく。


ステップ4:お金を「感謝」として扱う練習をする

お金を使う時も、受け取る時も、
こう意識してみてほしい。

「これは、感謝の形だ」

  • コーヒーを買う時
    →「この時間をくれてありがとう」
  • 給料を受け取る時
    →「私の価値を認めてくれてありがとう」
  • 誰かに支払う時
    →「あなたの時間をくれてありがとう」

お金を
「交換」ではなく
「感謝の循環」として捉えると、
罪悪感は消えていく。


最後に|お金をどう扱うかは、生き方そのもの

お金は、あなたの人間性を映す。

  • 奪うように稼ぐ人もいる
  • 与えることで受け取る人もいる
  • 価値を提供した結果として受け取る人もいる

どれを選ぶかは、自由だ。

ただ一つ言えるのは、

お金を汚いものだと思っている限り、
お金はあなたから距離を取る。

お金を
「感謝の形」として扱えるようになった時、

  • 価値を提供することに躊躇しなくなる
  • 対価を受け取ることに罪悪感を持たなくなる
  • お金を通じて、もっと多くの人を助けられるようになる

人生の選択肢は、確実に増える。


お金は、感謝の形だ。

あなたが誰かを助けた証であり、
誰かがあなたに感謝した証だ。

その本質を思い出せば、
お金との付き合い方は、きっと変わる。


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なかや たかと

なかや たかと

経歴
2007年杏林大学医学部付属病院看護専門学校卒業
2007年4月〜2011年3月杏林大学医学付属病院(救急、整形外科、緩和ケア)
2011年4月〜2015年3月札幌医科大学附属病院(救急)
2015年4月〜信州大学医学部附属病院(救急)

主な資格
正看護師、救急救命士、危険物取扱者乙4
(財)日本ライフセラピスト財団 認定コーチング、カウンセリング、恋愛アドバイザー、目標設定シニアアドバイザー
県DMAT、特定行為研修(術中麻酔管理パッケージ)

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